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週刊 Stripe:AIが変える決済の未来 – AI スタートアップの成功事例と新機能をざっくりキャッチアップ
Revtrona の新しい取り組みとして、 Stipe や FinTech に関する様々な情報をまとめてお知らせする「 週刊 Stripe 」を開始します。1回目となる今回は、 AI スタートアップによる Stripe の活用事例やノーコードで実現できる新しいワークフロー機能、そしてクレジットカードでの分割払いに関する学習コンテンツなどについて紹介します。
2025年5月11日~5月18日の Stripe 開発者向け最新アップデート
まずは開発者向けのアップデートについて紹介します。ここで紹介する内容は、Stripeの開発者ドキュメントサイトに新しく追加されたページの情報を元に紹介します。
1. Workflows 機能
コードを書かずに、特定の Stripe イベントをトリガーとしたタスクやプロセスを自動化できる新機能 Workflows が登場しました。Stripe ダッシュボード上で視覚的にワークフローを設計することで、開発メンバー以外の社員でも決済や請求管理に関する業務フローを自動化できます。
Workflows の構成要素は大きく分けて4つ存在します。
- トリガー: 特定の Stripe API イベント(顧客作成、決済成功など)でワークフローを自動開始
- ステップ: トリガー後に順次実行される処理(アクションまたは条件)
- アクション: 自動実行されるタスク(返金処理、チームメンバーへのメール送信、顧客情報の更新など)
- 条件: データに基づいてワークフローの進行を制御するロジック
なお、同時に有効化にできるワークフローは最大6個までで、有効化していないものも含めると最大20個まで作成可能です。
- https://docs.stripe.com/workflows
- https://docs.stripe.com/workflows/use-cases
- https://docs.stripe.com/workflows/define-workflows
- https://docs.stripe.com/workflows/set-up
2. Stripe Apps 向け OnboardingView コンポーネント
Stripe Dashboard 上で動作するカスタムアプリケーションである Stripe Apps で、オンボーディングフローを構築するための標準 UI コンポーネント OnboardingView が追加されました。これは現在プレビュー公開中の v9 系から利用できます。
このコンポーネントは、オンボーディングタスクのリストを表示する左サイドバーと、現在のステップのコンテンツを表示するメインコンテンツエリアという、事前定義された構造を提供します。利用する際は @stripe/ui-extension-sdk/ui から OnboardingView をインポートして使用します。
Stripe Apps を開発する際に、このコンポーネントを活用することでオンボーディングUIの構築にかかる手間を大幅に削減できるでしょう。標準化された見た目と構造で、ユーザーに分かりやすいオンボーディングフローを提供しやすくなります。
3. Stripe Terminal が QR コード決済に対応
これまで主にカード決済に対応していた Stripe Terminal のスマートリーダー(Stripe Reader S700、BBPOS WisePOS E)で、新たに QR コードを表示して非カード決済を受け付けられるようになりました。現在サポートされている支払い方法は WeChat Pay と Affirm(BNPL)です。
実装方法としては、PaymentIntent を作成する際に payment_method_types パラメータに affirm や wechat_pay を含めることで、QR コード決済を有効化できます。
4. Stripe-Context ヘッダーの導入
API リクエストを、API キーを生成したアカウント以外の関連アカウントのコンテキストで実行するための新しいヘッダーとして、Stripe-Context ヘッダーが導入されました。これは、Stripe Connect の連結アカウントでの操作に使用されていた Stripe-Account ヘッダーの代わりとして導入されるとのことです。
https://docs.stripe.com/context
なお、Stripe-Context ヘッダーは Stripe-Account ヘッダーよりも優先されるとのことです。一時的に併用になる場合などでは、この優先順位に注意しましょう。
📈 実際の成功事例やガイド記事から学ぶ
Stripe のウェブサイトには、製品機能の紹介や価格だけでなく、様々な企業での活用ストーリーやビジネスに関連するガイド記事が公開されています。先週公開された事例やガイド記事について、簡単にみていきましょう。
Stripe 導入事例: ElevenLabs
AI音声プラットフォームを開発する ElevenLabs は、Stripe Billingを利用してサブスクリプションサービスを迅速に拡大しています。また、Optimized Checkout Suite による決済成功率やコンバージョン率の最適化や決済手段として Link をサポートすることで、世界中の顧客からの支払いを迅速に処理することに成功しているとのことです。Stripeの AI によるチェックアウト時のパーソナライズも成功の一因となりました。
Stripe導入により支払い関連の専任エンジニアチームが不要になったことは、彼らにとって大きなコスト削減となったようです。
Stripe 導入事例: Dorsia
会員制予約プラットフォームを運営するDorsiaは、Stripe Connectを活用し、レストランパートナーへの支払いを業界標準より60%速い24時間以内に実現しました。組み込みのオンボーディングフローとPayments APIによるPOSシステム連携で開発時間を大幅に削減できたといいます。Stripe Billingで有料会員制モデルを立ち上げた結果、収益は約400%増加。Connectの国際対応力を活かし、わずか3年間で21都市9カ国に事業を拡大したことも特筆すべき成果でしょう。
Stripe 導入事例: LiveX AI
サブスクリプションビジネスの解約率削減を支援するLiveX AIでは、顧客のStripeアカウントとAIエージェントを連携させています。彼らのAIエージェントはBillingプラットフォームと連携し、顧客の請求に関する質問への自動応答や代替プランの提案、割引適用などを自動化。開発者にとって使いやすいStripeのAPIを活用し、わずか4週間で統合を完了させたといいます。顧客の約70%が既にStripeを利用していたことも、スムーズな統合の要因となりました。
Stripe のウェブサイトには、製品機能の紹介や価格だけでなく、様々な企業での活用ストーリーやビジネスに関連するガイド記事が公開されています。先週公開された事例やガイド記事について、簡単にみていきましょう。
AIによる決済パフォーマンス最適化
Payments Intelligence Suiteという新しい機能群が登場しました。これはAIがリアルタイムで数百の意思決定を自動化し、企業の利益最大化を目指すもので、 Stripe Sessions 2025 にて発表された Authorization Boost などの機能も取り入れられています。Payments Foundation Modelを他のプロダクトにも展開し、支払いパフォーマンス向上と収益成長を支援する計画もあるようです。
https://stripe.com/blog/using-ai-optimize-payments-performance-payments-intelligence-suite
Stripe の見積もり機能を活用するガイド
割引や税金を含む見積もりの作成、顧客への直接送信、承認後の請求書やサブスクリプションへの変換など、一言に「見積もり」といっても様々な考慮事項やタスクが存在します。 Stripe が公開したガイド記事は、見積書に含めるべき情報や価格に関する Tips 、Stripe で見積もりと請求をどのように実現するかなどを詳細に解説しています。
https://stripe.com/jp/resources/more/how-to-create-and-manage-price-quotations-for-your-business
リボ払いの仕組みや支払い方法に関する学習ガイド
日本市場におけるクレジットカードでのリボ払いについては詳細なガイドも追加されました。家計管理や予期せぬ出費への対応、繰り上げ・一括返済が可能というメリットがある一方で、手数料が高く支払い期間が長期化しやすいデメリットも指摘されています。
https://stripe.com/jp/resources/more/what-is-revolving-payment-japan
今週のアップデートからは、Stripeが提供する決済、資金管理、収益・財務オートメーションといった包括的なソリューションが、様々な規模や業種のビジネスの成長と効率化をどのようにサポートしているかが具体的に見えてきます。あなたのビジネスにおけるStripeの可能性も、ぜひ探ってみてはいかがでしょうか。
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